ARKのマルチサーバーを立てたいが専門的な知識がなくやり方が分からないという方には、ConoHa VPSがおすすめです。
ゲームごとのテンプレートを使用して簡単にサーバー構築や管理が可能なので、マルチ初心者の方にも向いています。
この記事ではConoHa VPSでARKサーバーを立てる方法だけでなく、設定変更やアップデートなどの方法も詳しく紹介するので、順番に確認してみましょう。
当サイトではPC版『Ark Survival Evolved』の推奨スペックについても解説していますので、おすすめPCなど知りたい方はぜひ参考にしてください。
ConoHa VPS(ConoHa for GAME)とは?

ConoHa VPS(ConoHa for GAME)とは、テンプレート利用で簡単にサーバー構築が行えるレンタルサーバーサービスです。
知識が無くてマルチプレイをあきらめている方でも、簡単にサーバーを建ててマルチプレイができるようになります。
人気ゲームのサーバー用テンプレートが用意されており、複雑な設定の知識なしでサーバー構築が可能です。
長期割引パスと時間課金の料金タイプがあり、数カ月単位の長期利用に向いた方式と1時間ごとに料金加算される短期利用に向いた方式が選べます。
Conoha VPSの特徴
Conoha VPSとは、高速・高性能かつリーズナブルなサーバーを提供するホスティングサービスConohaが運営する、個人、法人向けのVPSサーバーレンタルサービスです。

そもそもVPSとは、大きなサーバーの一部をバーチャル、プライベート利用することで、メールサーバー、ファイルサーバー、オンラインストレージなどを目的に使われています。
レンタルできるサーバーはオールSSDなのでデータの読み書きが高速で、インターネットは100Mbps共有、プライベートネットワークは1Gbps共有なので基本的な送受信は快適な通信です。
今回はそんなConoha VPSのなかでもゲームに特化したConoHa for GAMEを利用したARKマルチについて紹介しています。
Conoha VPSでARKサーバーを立てるメリット
Conoha VPSのConoHa for GAMEは、マイクラ・Rust・パルワールドなどのゲームに特化したマルチサーバーサービスです。
具体的なメリットとしては、サーバーでゲームやマルチに必要なアプリケーションが動作するためのテンプレートがあるので、難しいプログラムの設定を省略可能です。
Conoha VPSでは特にARKのテンプレートも提供しており、サーバー設定だけでなくバージョン管理やゲーム設定も簡単に行えます。
テンプレートによって基本的な操作はコントロールパネルから行えるので、あまり難しい操作は必要ありませんが、必要に応じてコンソールを使えばより自由な設定も可能です。
また、ConoHaの運営は長いのでセキュリティ的な信頼も高く、性能面でも安定しているので安心して利用できるサービスです。
もしプレイヤーの誰かのPCをサーバーにする場合、サーバーを構築するのは難易度がそこそこ高く、またホストがいるときしかマルチプレイができないので、エラーが起きたときにデータを失う危険性があります。
対してレンタルVPSは、安定して24時間いつでも参加できるサーバーを知識不要で簡単に構築することができます。
ConoHa VPSでARKサーバーを立てる方法
以下より、ConoHa VPSでARKサーバーを立てる方法を手順を追って紹介していきます。
①サーバーの申し込み

まずはConoHa for GAMEから希望するサーバーの申し込みをしましょう。
画面上部の「お申し込み」を選択します。

次にマルチプレイを遊びたいタイトルを選択します。
ここでは『ARK;Survival Evolved』を選択しましょう。

次にレンタルするサーバーのメモリを選択します。
『ARK;Survival Evolved』で最大30人でマルチプレイをするなら最低でも8GB以上がおすすめです。
最大プレイヤー数を70人程度としたい場合は、最低でもメモリ16GBが必要になります。

メモリも選択出来たらConoHaアカウントを作成します。
登録にはメールアドレスが必要になるので、用意しておきましょう。
②サーバーイメージ、料金タイプを選択

アカウント作成が完了したら、サーバーイメージ、料金タイプを選択していきます。
『ARK;Survival Evolved』の場合は設定幅が無いので、必要な期間・メモリから料金プランを選択します。
メモリは少なくとも8GB以上のサーバーを選択しておくと安心です。
③スペック選択、rootパスワードの決定

root パスワード(サーバー管理パスワード)は大文字、小文字、記号を合わせて作成してください。
root パスワードはサーバーを管理する際に必要となる大切なパスワードなので、必ずメモを残しておきましょう。
ここまで入力ができたら、申込内容が間違っていないかを確認して「次へ」をクリックしてください。
④アカウント情報、支払方法の入力

次にアカウント情報を入力後、「次へ」を押して電話認証を完了してください。

最後に支払方法を入力してください。
支払方法にはクレジットカードとConoHaチャージが存在し、ConoHaチャージはクレジットカード・PayPal・Amazon Pay・コンビニ支払い・銀行決済に対応しています。
料金が変わったりすることはないので、最も支払いがしやすい方法を選んで情報を入力しましょう。
⑤ARKゲームテンプレートでサーバーを立てる
申し込みが完了すると、自動でARKゲームテンプレートを使用したサーバーが構築されます。
「ステータス」欄が「構築中」から「起動中」に変わればマルチプレイにサーバーが使用できるようになるので、確認しておきましょう。
これでサーバーを建てるまでの手順は完了です。
ConoHa VPSでARKサーバーへ接続する方法
ConoHa VPSでサーバーのレンタルが完了した後で、ARKサーバーへ接続するため手順を踏む必要があります。
以下の手順通りに操作を行い、ARKサーバーに接続しましょう。
【事前準備】シリアルコンソールのログイン
まずは事前準備として、コンソールにログインが必要です。
以下よりシリアルコンソールのログイン方法について、手順を追って紹介していきます。

サーバーを選択すると表示される詳細ページから「コンソール」を選択します。

その後、「コンソール」が別のウィンドウで表示されるので、「コンソール」タブから「シリアル」を選択します。

表示されたコンソール画面で「Enter」を押すと、ログインを求められます。
「root」と入力しましょう。
次にパスワードが求められるので、サーバー契約時に決めたrootパスワードをコピーしておき、「ctrl」+「shift」+「v」で張り付けて入力します。

上の画像の文字列が表示されればログインは完了です。
作成済みのARKサーバーへ接続する
次に、以下の手順に従って作成済みのARKサーバーへ接続しましょう。
シリアルコンソールのログインと同じ手順でコンソールを開きます。

ログインに成功していれば画像の画面が表示されるので、「Server IP Address」と「ARK Login password」をメモするかコピーしておきましょう。

Staemの「表示」から「サーバー」を選択します。

表示された画面から「お気に入り」タブを開いて「サーバー追加」をクリックします。

表示された画面に先ほどメモしておいた「Server IP Address」を張り付けて「このアドレスをお気に入りに追加」を選択します。

Steamにサーバーが追加され、上記のように表示されれば追加完了です。

『ARK』を開き、「サーバー検索」を選択します。

先ほど追加したサーバーが表示されているので選択し、「開始」をクリックします。

パスワードが求められるので、コンソールからメモしておいたパスワードを入力します。
以上でARKサーバーへの接続は完了です。
ConoHaのARKサーバーでゲーム内の設定を行う方法
基本的にConoHaのARKサーバーで設定変更を行う場合は、シリアルコンソールのログインが必要です。
サーバー自体の利用にも必要な手順なので、ログインやコンソールの開き方は必ず押さえておきましょう。
①マップの変更
マップ名 | サーバー用のマップ名 |
---|---|
The Island | TheIsland |
The Center | TheCenter |
Scorched Earth | ScorchedEarth_P |
Ragnarok | Ragnarok |
Aberration | Aberration_P |
Extinction | Extinction |
Valguero | Valguero_P |
Genesis: Part 1 | Genesis |
Crystal Isles | CrystalIsles |
Genesis: Part 2 | Gen2 |
Lost Island | LostIsland |
Fjordur | Fjordur |
マップ変更にはサーバー用のマップ名を正しく入力する必要があるので、上記の表からコピー&ペーストしましょう。
以下よりマップ変更について順を追って説明していきます。
以下の実行コマンドをコンソールに入力し、「Enter」を押すとサーバーを停止できます。
基本的にゲーム内設定を変更する際は一度サーバーを停止する必要があるので覚えておきましょう。
systemctl stop ark-server.service
以下の実行コマンドを入力し、現在のマップ設定を取得しましょう。
ARK_MAP=`grep “ExecStart=” /etc/systemd/system/ark-server.service |awk ‘{print $2;}’|awk ‘BEGIN{FS = “?”}{print $1}’`
以下の実行コマンドを入力して、変更したいマップを設定しましょう。
「〇〇〇〇」の中にはサーバー用のマップ名を入力する必要があります。
ARK_NEWMAP=”〇〇〇〇”
以下の実行コマンドを入力して、マップ名を新しい情報に書き換えましょう。
sed -i -e “s/${ARK_MAP}/${ARK_NEWMAP}/g” /etc/systemd/system/ark-server.service
完了したら設定ファイルを再度読み込んで、ゲームに反映できるようにします。
以下の実行コマンドを入力して「Enter」で実行してください。
systemctl daemon-reload
以下の実行コマンドを入力して、設定変更のために停止していたサーバーを再度起動します。
起動が完了すれば設定は完了です。
systemctl start ark-server.service
②難易度の変更

ゲーム内の難易度設定は、「/opt/ark/ShooterGame/Saved/Config/LinuxServer/GameUserSettings.ini」というファイルにある「ServerSettings > DifficultyOffset」という項目の値で設定します。
「DifficultyOffset」の項目が表示されていない場合、以下の手順に従って項目を追加します。
以下の実行コマンドをコンソールに入力し、「Enter」を押すとサーバーを停止できます。
基本的にゲーム内設定を変更する際は一度サーバーを停止する必要があるので覚えておきましょう。
systemctl stop ark-server.service
以下の実行コマンドをコンソールに入力し、設定ファイルへの難易度設定を追加します。
sed -i -e ‘s/[ServerSettings]/[ServerSettings]
DifficultyOffset=0.50000/g’ /opt/ark/ShooterGame/Saved/Config/LinuxServer/GameUserSettings.ini
以下の実行コマンドを入力して、設定変更のために停止していたサーバーを再度起動します。
起動が完了すれば設定は完了です。
systemctl start ark-server.service
③テイム速度の変更

恐竜のテイム速度は、「/opt/ark/ShooterGame/Saved/Config/LinuxServer/GameUserSettings.ini」というファイルにある「ServerSettings > DifficultyOffset」という項目の値で設定します。
「TamingSpeedMultiplier」の項目が表示されていない場合、以下の手順に従って項目を追加します。
以下の実行コマンドをコンソールに入力し、「Enter」を押すとサーバーを停止できます。
systemctl stop ark-server.service
以下の実行コマンドをコンソールに入力し、設定ファイルへの難易度設定を追加します。
sed -i -e ‘s/[ServerSettings]/[ServerSettings]
TamingSpeedMultiplier=0.20000/g’ /opt/ark/ShooterGame/Saved/Config/LinuxServer/GameUserSettings.ini
以下の実行コマンドを入力して、設定変更のために停止していたサーバーを再度起動します。
起動が完了すれば設定は完了です。
systemctl start ark-server.service
④サーバー参加用パスワードの変更

サーバー参加用パスワードは、「/etc/systemd/system/ark-server.service」というファイルの「ServerPassword」の項目の値で変更します。
以下よりサーバー参加用パスワードの変更手順について順を追って説明します。
以下の実行コマンドをコンソールに入力し、「Enter」を押すとサーバーを停止できます。
systemctl stop ark-server.service
以下の実行コマンドをコンソールに入力し、現在のサーバー参加用パスワードを取得します。
ARK_CURRENT_LOGIN_PASSWORD=$(grep “ARK Login password” /etc/motd | cut -d ‘:’ -f 2 | tr -d ‘[:space:]’)
以下の実行コマンドをコンソールに入力し、新しいサーバー参加用パスワードを設定します。
「〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇」を任意の文字列に変更してコピー&ペーストしましょう。
ARK_NEW_LOGIN_PASSWORD=”〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇”
以下の実行コマンドをコンソールに入力し、新しいパスワードを設定ファイルに書き込みます。
2つの実行コマンドを別々で入力して、各々実行しましょう。
sed “s/${ARK_CURRENT_LOGIN_PASSWORD}/${ARK_NEW_LOGIN_PASSWORD}/” -i /etc/systemd/system/ark-server.service
sed “s/${ARK_CURRENT_LOGIN_PASSWORD}/${ARK_NEW_LOGIN_PASSWORD}/” -i /etc/motd
ゲームに設定内容を反映させるため、以下の実行コマンドをコンソールに入力し、設定ファイルの再読込をします。
systemctl daemon-reload
以下の実行コマンドを入力して、設定変更のために停止していたサーバーを再度起動します。
起動が完了すれば設定は完了です。
systemctl start ark-server.service
サーバー参加用パスワードはセキュリティの観点から、サーバー管理者パスワードやrootユーザーのパスワードとは大きく異なるものに設定することを推奨します。
また、新しいパスワードは必ず別途メモを残しておきましょう。
⑤ARKサーバー管理者パスワードの変更

「ARKサーバー管理者パスワード」とは、ゲーム内コンソールで「enablecheats」コマンドを使用する際に要求されるパスワードです。
以下より、サーバー管理者パスワードの変更手順について順を追って説明していきます。
以下の実行コマンドをコンソールに入力し、「Enter」を押すとサーバーを停止できます。
systemctl stop ark-server.service
以下の実行コマンドをコンソールに入力し、現在のサーバー管理者パスワードを取得します。
ARK_CURRENT_ADMIN_PASSWORD=$(grep “ARK Admin password” /etc/motd | cut -d ‘:’ -f 2 | tr -d ‘[:space:]’)
以下の実行コマンドをコンソールに入力し、新しいサーバー管理者パスワードを設定します。
「〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇」を任意の文字列に変更してコピー&ペーストしましょう。
ARK_NEW_ADMIN_PASSWORD=”〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇”
以下の実行コマンドをコンソールに入力し、新しいパスワードを設定ファイルに書き込みます。
2つの実行コマンドを別々で入力して、各々実行しましょう。
sed “s/${ARK_CURRENT_ADMIN_PASSWORD}/${ARK_NEW_ADMIN_PASSWORD}/” -i /etc/systemd/system/ark-server.service
sed “s/${ARK_CURRENT_ADMIN_PASSWORD}/${ARK_NEW_ADMIN_PASSWORD}/” -i /etc/motd
ゲームに設定内容を反映させるため、以下の実行コマンドをコンソールに入力し、設定ファイルの再読込をします。
systemctl daemon-reload
以下の実行コマンドを入力して、設定変更のために停止していたサーバーを再度起動します。
起動が完了すれば設定は完了です。
systemctl start ark-server.service
サーバーのrootユーザーでログインする際に必要なパスワードとは異なるので、それぞれを混同しないよう注意しましょう。
サーバー管理者パスワードはセキュリティの観点から、サーバー参加用パスワードやサーバーのrootユーザーのパスワードとは異なるものにすることを推奨します。
ConoHa VPSでARKのアップデートを行う方法
ConoHaのARKゲームテンプレートでは、サーバーが起動する際に自動で更新の有無を確認し、バージョンアップできる場合には実行するようになっています。
アップデートを行うにはサーバーを再起動する方法を知っておくだけで完結します。
以下よりARKのバージョンアップデートを行う方法について、順を追って説明していきます。
ConoHa VPSのARKサーバーに入れない場合の原因・対処法は?
ConoHa VPSのARKサーバーに入れない場合、主な原因としてIPアドレスやパスワードが間違っているかサーバーのバージョンが古いことが多いです。
避けるにはIPアドレスやパスワードをコピー&ペーストする、サーバーを定期的に再起動するなどで対処可能です。
以下よりそれぞれについて詳しく解説します。
IPアドレスやパスワードが間違っている
ConoHa VPSのARKサーバーに入れない場合、入力しているIPアドレスやパスワードが間違っている可能性があります。
よく確認して入力するか、コピー&ペーストしてしまうのが最も間違いにくい入力方法です。
また、パスワードが変更されている可能性もあるので、参加者は一度サーバー管理者に問い合わせることをおすすめします。
サーバーのバージョンが古い
サーバーのバージョンが古い場合、ARKサーバーに入れない場合があります。
ARKサーバーのアップデート手順でサーバーを再起動すると自動的にアップデートされるので、まずはサーバーの再起動を試してみましょう。
ConoHa VPSでARKサーバーを立てる際によくある質問
- ARKのサーバーはSteamからも立てられる?
-
設定自体は可能ですが、テキストエディタで設定項目を編集するなど初心者の方にはやや難しい設定方法です。
ConoHa VPSなら、サーバー構築が初めての人でも、分かりやすいテンプレートやマネージャーがあるため簡単に対応できます。
- ConoHaでARKデータのバックアップは可能?
-
自動バックアップ・手動バックアップが可能です。
自動バックアップでは週に1回バックアップを取得し、最大3世代まで管理できますが、有料オプションとなっています。
手動バックアップの場合、ConoHa管理画面から手動でバックアップできます。
- ConoHaでARKサーバーの設定変更を行う方法は?
-
設定ごとに異なるファイル・異なる項目を変更する必要があります。
詳しくはConoHaでARKサーバーの設定変更を行う方法を参考にしてみて下さい。
- ConoHa VPSでARKのマップ変更は可能?
-
可能です。
手順に関してはARKサーバーのマップ変更設定を参考にしてみて下さい。
ConoHa VPSを使ったARKサーバーの立て方まとめ
ConoHa VPSは誰でも簡単にマルチサーバーの構築や設定ができるレンタルサービスです。
人気ゲームのサーバー用テンプレートが用意されており、複雑な設定の知識なしでサーバー構築が可能になります。
ARKのマルチプレイを行う際は、ConoHa VPSでARKサーバーを立てる方法を参考にしていただき、なるべく8GB以上のサーバーを用意するのがおすすめです。
当サイトではPC版『Ark Survival Evolved』の推奨スペックについても解説していますので、おすすめPCなど知りたい方はぜひ参考にしてください。