CAD用のノートPCはCPU・GPUどちらの性能も妥協できません。
少なくとも推奨スペックを満たしたPCでないと、動作が遅くなり、スクロールやズームもストレスになります。
作業効率が落ちるだけでなく、納期にも影響しかないので、本記事のAutoCAD用ノートパソコンのおすすめを参考に、PC選びを慎重に行いましょう。
モデル | ![]() DAIV R4-I7G50WT-B | ![]() DAIV Z6-I7G60SR-A | ![]() DAIV Z6-I9G70SR-A | ![]() DAIV N6-I9G80BK-C |
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CPU | Core i7-13620H | Core i7-13700H | Core i9-13900H | Core Ultra 9 |
GPU | RTX 4050 Laptop GPU | RTX 4060 Laptop GPU | RTX 4070 Laptop GPU | RTX 5080 Laptop GPU |
メモリ | 16GB | 32GB | 32GB | 32GB |
ストレージ | 500GB | 1TB | 1TB | 2TB |
ディスプレイ | 14型・フルHD | 16型・WQXGA | 16型・WQXGA | 16型・UHD+ |
価格 | 199,800円 | 279,800円 | 369,800円 | 529,800円 |
おすすめ用途 | 安いCAD用の モデルを探している | 3Dモデリングを 本格的に行う設計者向け | AutoCADと他ソフト 併用・高負荷作業向け | 4K図面やBIM用途など 超上級者向け |
建築CAD用ノートパソコンのおすすめは?という記事では、AutoCAD以外のCADツールについても解説していますので、こちらも要チェックです。
AutoCADノートパソコンのおすすめは?

AutoCAD用ノートパソコンは、用途に合った性能を選ぶのが重要です。
処理が重くなる主な要因は、CPU・GPU・メモリ不足や高解像度作業にあります。
この項目では、推奨スペックと目的別おすすめモデルをわかりやすく紹介していきます。
【初心者向けCAD入門用】RTX 4050 Laptop GPU搭載モデル
DAIV R4-I7G50WT-B
CPU:Core i7-13620H
GPU:RTX 4050 Laptop GPU
メモリ:16GB
ストレージ:1TB SSD
メリット | デメリット |
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価格が安い 2D〜軽量3Dまで快適に動作 図面データの保存容量にも余裕がある | 3D多用や他アプリ併用にはやや不足気味 高解像度での作業には不向き |
DAIV R4-I7G50WT-Bは、Core i7-13620HとRTX 4050を搭載したCAD入門者向けのモデルです。
価格が抑えめで、2D設計や軽量な3D作業を快適にこなせます。
1TB SSDにより図面データの保存にも余裕があり、実用性も十分です。
一方で、メモリは16GB止まりのため、複雑な3D処理や複数アプリの併用にはやや不向きなので注意しましょう。
AutoCADをこれから始める方や、軽作業中心の方におすすめです。
【性能と画面バランスが優秀】高精細な作業を快適にこなせるミドルクラス
DAIV Z6-I7G60SR-A
CPU: Core i7-13700H
GPU:RTX 4060 Laptop GPU
メモリ:32GB
ストレージ:1TB SSD
メリット | デメリット |
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3D設計や高解像度作業でも快適な動作 図面の細部まで視認性が高く、作業効率が良い マルチタスクや長時間作業にも安定して対応 | 軽作業中心の人にはオーバースペックの可能性あり 超高負荷なレンダリングには物足りない |
DAIV Z6-I7G60SR-Aは、Core i7-13700HとRTX 4060を搭載した中級者向けの高性能モデルです。
3D設計や高解像度作業でも快適に動作し、図面の細部確認もスムーズに行えます。
32GBメモリにより、マルチタスクや長時間の作業にも安定して対応可能です。
一方で、軽作業中心のユーザーにはややオーバースペックな面もあります。
3D作業を本格化したい方や、視認性を重視する方におすすめです。
【高負荷設計にも余裕】AutoCAD+他アプリ併用にも耐える上位構成
DAIV Z6-I9G70SR-A
CPU:Core i9-13900H
GPU:RTX 4070 Laptop GPU
メモリ:32GB
ストレージ:1TB SSD
メリット | デメリット |
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高負荷な3Dモデリングや処理にも余裕 長時間の作業でもパフォーマンスを維持しやすい 他ソフトとの併用や複数ファイル作業にも安定 | バッテリー駆動や静音性はやや劣る 用途によってはコストに見合わない可能性あり |
DAIV Z6-I9G70SR-Aは、Core i9-13900HとRTX 4070を搭載した高負荷作業向けの上位モデルです。
3Dモデリングや複雑な処理も余裕を持ってこなせ、長時間の作業でも性能を維持しやすい構成です。
32GBメモリにより、他ソフトとの併用や複数ファイルの同時作業にも安定して対応します。
ただし、バッテリー駆動や静音性はやや劣り、用途によってはコスト過多になる点もあります。
業務レベルの3D設計やソフト併用を前提としたユーザーにおすすめです。
【最高性能+4K表示対応】AutoCAD+BIM・4K作業もこなすプロ向け最上位機
DAIV N6-I9G80BK-C
CPU: Core Ultra 9
GPU:RTX 5080 Laptop
メモリ:32GB
ストレージ:2TB SSD
メリット | デメリット |
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最新GPUによる圧倒的な3D描画性能を確保 AI支援や高速処理で作業効率がさらに向上 4K表示で複雑な設計も正確に確認できる | 一般用途には過剰スペックとなりやすい 持ち運びやすさは低め |
DAIV N6-I9G80BK-Cは、Core Ultra 9とRTX 5080を搭載したプロフェッショナル向けの最上位モデルです。
最新GPUによる圧倒的な3D描画性能に加え、AI支援や高速処理で作業効率も大幅に向上が可能です。
UHD+の4K表示に対応しており、複雑な設計も高精度に確認できます。
その分、価格と本体サイズは大きく、一般的な用途ではオーバースペックになりがちなのは注意しましょう。
AutoCADに加えてBIMや4K環境での高度な設計を行う方におすすめです。
AutoCAD用ノートパソコンの推奨スペックは?

AutoCADを快適に使うには、CPU・GPU・メモリのバランスが重要です。
特に3D設計や他ソフト併用を考えるなら、最低ラインを上回る性能が求められます。
この項目では、目的別に推奨スペックの目安と選び方のポイントを解説していきます。
必要スペック
OS | Windows10 or 11 |
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CPU | Intel Core i5-11400H AMD Ryzen 5 5600H 以上 |
GPU | NVIDIA GeForce MX550 AMD Radeon Vega 8 以上 |
メモリ | 8GBメモリ以上 |
ストレージ | 10.0 GB以上の空き容量 |
ディスプレイ | 13〜14インチ以上 |
AutoCADを最低限動かすには、上記スペックが必要です。
CPUとGPUはエントリーモデルでも対応できますが、処理が詰まらない程度のコア数・描画性能は確保したいです。
8GBメモリでも起動と操作は可能ですが、ファイルが重くなると余裕がなくなります。
画面サイズも13インチ以上あれば作業できますが、視認性や操作性は制限されやすいです。
あくまで「動作するライン」であり、快適さを求めるなら推奨構成をおすすめします。
推奨スペック(3D作業向け)
OS | Windows10 or 11 |
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CPU | Intel Core i7-13700H/i9-13900H AMD Ryzen 7 7745HX / Ryzen 9 7945HX 以上 |
GPU | NVIDIA RTX 3060 / RTX 4050 NVIDIA Quadro RTX 4000 / T1000 AMD Radeon Pro W6600 以上 |
メモリ | 32GBメモリ以上 |
ストレージ | 10.0 GB以上の空き容量(SSD) |
ディスプレイ | 15.6〜17.3インチ以上 |
AutoCADを快適に使うには、上記スペックが推奨されます。
CPU・GPUともに中上位クラスを選ぶことで、操作レスポンスやレンダリング時間の短縮に繋がります。
メモリは16GB以上が安定ラインで、作業が重なると32GBが望ましいです。
画面は15インチ以上あると、複雑な図面でも見やすく効率的に作業できます。
なおMacでも動作はしますが、機能制限が多く業務用途には非推奨です。
AutoCAD用ノートパソコンを選ぶ際のポイントは?
AutoCADで3Dモデリングを行う場合、2D用途よりも高い処理性能と安定性が求められます。
CPU・GPUの性能やメモリ容量は、作業効率に直結する重要な選定ポイントです。
この項目では、3D設計に適したノートパソコンを選ぶ際の注目すべき要素を解説していきます。
デスクトップと比較して用途に合う方を選ぼう
- 持ち運びができ、場所を選ばず作業できる
- 省スペースで設置が簡単
- バッテリー駆動により停電時でも一時作業が可能
- 同価格帯では性能がやや劣る(特にGPU)
- 拡張性が低く、後からのパーツ交換が難しい
- 冷却性能が限られ、長時間高負荷作業で熱がこもりやすい
- 同価格帯で高性能な構成が可能(特に3D設計向け)
- 拡張性が高く、パーツ交換や増設が容易
- 冷却性能に優れ、長時間の安定稼働に強い
- 設置スペースが必要で、移動は基本的に不可
- モニターや電源など周辺機器を別途用意する必要がある
- 消費電力がやや高め
AutoCADでの作業において、ノートパソコンとデスクトップパソコンにはそれぞれ特性があります。
ノートPCは持ち運びができることが最大の利点で、外出先や現場でも作業する機会がある人に適しています。
また、省スペースで設置も簡単なため、自宅やオフィスで場所を取りたくない場合にも向いています。
一方、デスクトップPCは同じ価格帯でより高性能な構成を実現できるのが大きな強みです。
特に3Dモデリングや複数アプリ併用など高負荷作業を行うなら、冷却性能や拡張性に優れたデスクトップのほうが快適に使えます。
ただし、設置スペースや機器の準備が必要になる点、移動ができない点はデメリットであり、ノートPCは、性能面や冷却面で限界があるため、用途が限定されるケースもあります。
そのため、選ぶ際は「どこで、何の作業を、どれくらい行うか」を明確にした上で、用途に合ったタイプを選ぶのが重要です。
画面サイズと解像度のバランス
AutoCAD用ノートパソコンを選ぶ際、画面サイズと解像度のバランスは作業効率に直結する重要なポイントです。
画面サイズが小さいと、図面の細部が見づらくなり、スクロールや拡大縮小の操作が増えて作業スピードが落ちます。
最低でも15.6インチ以上を選ぶことで、1画面内に多くの情報を表示でき、レイアウト確認や複数ウィンドウの操作がスムーズになります。
また、解像度もフルHD(1920×1080)では作業は可能ですが、WQHD(2560×1600)や4K表示ができるディスプレイなら、細かな図面の確認や編集が格段にしやすくなります。
そのため、単純に「大きければ良い」「高解像度なら良い」というよりも、使用環境や作業内容に合わせて、適切な画面サイズと解像度の組み合わせを選ぶことが大切です。
GPU(グラフィックス性能)の有無
AutoCADを快適に使ううえで、GPU(グラフィックス性能)の有無は非常に重要な選定ポイントです。
2D図面の作成であれば、CPU内蔵グラフィックスでも最低限の動作は可能です。
しかし、3Dモデリングや回転・ズームなどのリアルタイム描画が必要な作業になると、専用GPUなしでは処理が重くなり、動作がカクつく可能性があります。
NVIDIAのGeForce RTXシリーズや、CAD向けに最適化されたQuadroシリーズ、またはAMDのRadeon Proシリーズなどは、描画性能と安定性の両立に優れているため、3D用途では特に効果を発揮します。
3Dや複雑な図面作成を想定している方は、必ず専用GPUを搭載したモデルを選びましょう。
AutoCAD用ノートパソコンは中古で購入しても良い?
- バッテリーの劣化や内部パーツの消耗
- 保証やサポートの有無
- ウイルスが入っている危険性
AutoCAD用ノートパソコンを中古で購入する場合、価格は抑えられるもののいくつかのリスクがあります。
中古品は、バッテリーの劣化や内部パーツの消耗により、長時間作業時の安定性が低下する恐れがあります。
また、保証やサポートがない個体も多く、故障時の対応が自己責任になり、まれにですがマルウェアやウイルスが残った状態で販売されているリスクもゼロではありません。
そのため、初めてCAD用途でノートPCを選ぶ方には、なるべく新品で、スペックや保証内容が明示された信頼できるショップから購入するのがおすすめです。
多少コストはかかりますが、快適な作業環境と安心を得られます。
AutoCADノートパソコンの購入におすすめのBTOパソコンショップ
ここでは、主要なBTOショップである「ドスパラ」「マウスコンピュータ」「パソコン工房」それぞれの特徴について、解説していきます。
ドスパラ

ドスパラは、BTOパソコン市場で長年の実績を持つ株式会社サードウェーブの代表的ブランドです。
出荷対応の早さに定評があり、最短即日発送のスピード納品を求めるユーザーに重宝されています。
ラインナップも幅広く、ゲーミングだけでなくビジネスやクリエイティブ用途にも対応するモデルが多数取り扱っています。
価格と性能のバランスに優れた構成が多く、コストを抑えて高性能PCを導入したい方に最適です。
マウスコンピューター

マウスコンピューターは、日本国内での生産と品質管理に注力しているBTOパソコンメーカーです。
すべての製品において安定した品質と信頼性が確保されており、長期的な使用にも適しています。
サポートは24時間365日対応しており、トラブル発生時もすぐに相談できる環境が整っています。
また、法人向けにも多数の導入実績があり、業務用途でも安心して採用できる堅実なブランドです。
パソコン工房

パソコン工房は、全国に実店舗を展開するBTOブランドで、株式会社ユニットコムが運営しています。
価格帯は比較的手頃で、用途に応じて柔軟に構成を選べるカスタマイズ性の高さが特長です。
店頭ではスタッフから直接アドバイスを受けられるため、初めてのPC選びでも安心感があります。
オンラインと実店舗の両方でサポートが受けられるため、購入後のフォローも充実しています。
AutoCAD用ノートパソコンに関するよくある質問
ここからは、AutoCAD用ノートパソコンに関するよくある質問と回答をまとめて紹介していきます。
- AutoCADにおける2D作業の推奨スペックは?
-
Core i5以上・8GBメモリ・フルHD対応ディスプレイが目安です。
専用GPUは不要なケースもあります。
- AutoCADの推奨スペック(Mac版)は?
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Apple MシリーズまたはIntel 64bit CPU・16GBメモリ以上が推奨されます。
ただしMac版は一部機能が非対応です。
- AutoCAD用ノートパソコンで安いおすすめは?
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DAIV R4-I7G50WT-Bがコスパ良好です。
2D〜軽3D作業に十分対応できます。
AutoCAD用ノートパソコンのおすすめは?まとめ
モデル | ![]() DAIV R4-I7G50WT-B | ![]() DAIV Z6-I7G60SR-A | ![]() DAIV Z6-I9G70SR-A | ![]() DAIV N6-I9G80BK-C |
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CPU | Core i7-13620H | Core i7-13700H | Core i9-13900H | Core Ultra 9 |
GPU | RTX 4050 Laptop GPU | RTX 4060 Laptop GPU | RTX 4070 Laptop GPU | RTX 5080 Laptop GPU |
メモリ | 16GB | 32GB | 32GB | 32GB |
ストレージ | 500GB | 1TB | 1TB | 2TB |
ディスプレイ | 14型・フルHD | 16型・WQXGA | 16型・WQXGA | 16型・UHD+ |
価格 | 199,800円 | 279,800円 | 369,800円 | 529,800円 |
おすすめ用途 | 安いCAD用の モデルを探している | 3Dモデリングを 本格的に行う設計者向け | AutoCADと他ソフト 併用・高負荷作業向け | 4K図面やBIM用途など 超上級者向け |
AutoCAD用ノートパソコンを選ぶ際は、作業内容(2D or 3D)に応じたスペック選びが重要です。
2D中心なら中性能でも対応できますが、3Dや他ソフト併用には専用GPUや大容量メモリが必須となります。
画面サイズや解像度も作業効率に直結するため、15インチ以上・高解像度モデルが理想的です。
処理が重いと感じたら、設定見直しやスペックアップも検討しましょう。
建築CAD用ノートパソコンのおすすめは?という記事では、AutoCAD以外のCADツールについても解説していますので、こちらも要チェックです。